なおなおのゲームライフ

ゲームに関する考察やプレイしているゲームの日記的なものを書いたりしていきます。


オープンワールドの問題点を考える

オープンワールドは甘美な響き

現実さながらの世界をゲームの中にというのはRPGゲーマーとしては、昔からの夢でした。かつては、容量や描画性能の問題から、実際には無理だろう、と考えられてきました。しかしながら、近年のコンピュータの性能の向上により、決して夢物語ではなくなってきました。

それがオープンワールドと言われる、ゲームの中に現実さながらの広大な世界を表現し、その中で自由に動けるというのを売りにしているゲームが増えてきました。

 しかし、それと同時にオープンワールド疲れというのが出てきているようです。

しかし、昔からMMOというオンラインゲームのジャンルをプレイしてきている自分からしてみれば、ある種当然の結果だと思っています。

というのも、MMOというジャンルでは、画質は今ほど綺麗ではないものの、10年以上前からオープンワールドが実現されていました。

MMOのオープンワールド

10年以上前に、MMOとしては画期的なまでに自由度の高いゲームが発売されました。それがEverQuestというゲームです。

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とはいえ、完全なオープンというわけではなく、小さいゾーンという単位に区切られていました。とはいえ、広さという意味では、1つのゾーンですら端から端まで歩いて20分ほどかかる程度には広かったわけですから、狭いと感じることはありませんでした。また、NPCへの対応も自由で、どのNPCに対しても気に入らなければ攻撃することができました。もっとも、PCに対しては攻撃することは基本的にできないようになっていましたが。

リアルすぎることの弊害

当時、このゲームはいろんな意味で型破りでした。ゾーンという区切りはあるものの、移動手段はほとんど徒歩で、実際に時間を使って移動する必要がありました。当時としてはグラフィックは綺麗でしたし、地形も雄大なところが多かったため、最初は色々と感動していました。

しかし、よくある話で楽しいのは最初だけと言いますが、次第に移動が苦痛になってきました。特に、大陸間を渡るための船も用意されていたのですが、これが定期便となっていたため、現実時間で数十分待つこともザラにありました。

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たしかに、船が来て、乗り込んで、沈む夕日を見ながら船旅を楽しむというのは良いと思うのですが、何回も往復するとなると、待ち時間が苦痛で仕方ありませんでした。

おそらく、そういった要望が多かったのだと思いますが、拡張を重ねるたびに移動が省略される仕様が追加されていき、しまいにはロビーから直接目的地に行けるような世界だったり、インスタンスダンジョン的なものだったりという形になっていきました。

この時点で、移動=無駄と認識されつつあったのではないかと思います。

ユーザーは広い世界を求めていない

こう考えると、実はユーザーは広い世界を求めていながら、実は広い世界を求めていないんじゃないかと思います。ユーザーは広大な世界を感じることは望んでいますが、広大な世界の上で、目的地に行くために何十分も時間を使うのは好ましいと考えていないように思います。

というのも、モンハンなどは遊ぶことのできる世界はそこまで広くありません。端から端まで走っても10分程度だと思います。しかし、遊べるステージは森林、砂漠、雪山、溶岩地帯など多種多様で世界の広さを感じるには十分と思います。それに加えて、モンハンでは協力プレイができるため、他の人の存在を感じやすくなっています。

すなわち、ユーザーが求めている世界の広さというのは

  • 変化の大きさ、世界がどれだけ変化に富んでいるかという点
  • 社会の大きさ、世界に住む人々の生活をどれだけ感じることができるかという点

の2つになるのではないかと思います。

個人的にはゲームはあくまでハレ(非日常)を遊ぶためのものであると考えているので、日常の煩雑な部分を入れて壮大な世界というのは違うと思います。